2008年03月12日

[本]島を旅する

著者は今村治華氏。氏は日本中の島を旅し、地元人の生活を肌で感じ、そして自ら体験したことを文章にしているフリーライターだ。

氏の文章は力強く、島の生活が生々しいほどに伝わってくる。

島を旅する
 島はのんびりしている、なんていうのは嘘だ。サトウキビの収穫期に、畑でお茶を飲んでいる人たちを見かけ、「ああ、島はのんびりしているなあ」と思う。だが見方を変えると、休まなければならないほど、仕事の合間にお茶やお菓子を取らなければならないほど、その仕事はきついのだ。

来月沖縄に行こうと思っている中で、頭のどこかに「島はのんびりしている」という固定概念を持っていただけに、これはガツンと来た。この見方を旅行前に知れてよかったと思う。

また、こういうエピソードが書かれている。

島を旅する
 私は、娘さんに電話をした。研さんは、対岸に加計呂麻島を見据える奄美大島南端の町、古仁屋にある病院に入院していた。「三月末に見舞いに行こうと思っている」と伝えると、「間に合わないかも」と、彼女は答えた。
 私がもっとも早く島に行けるのは、十日後だった。この日でも遅いかもしれない。だけど、正規料金で明日のチケットを買うお金が、私にはなかった。

ライターとして収入源が確立できておらず飛行機代が「惜しい」ではなく「無い」という生活の中で、島を巡る旅を続けていくというのはすごい信念だと思う。

「好きを貫け」と言ったのは、梅田望夫氏の著書のウェブ時代をゆくだったと思ったが、分野が違ったとしても今村治華氏もその好きを貫いていると言える。本書は、そんな氏のライターとしての成長記録としても読むこともできるのではないだろうか。



島を旅する
島を旅する
posted with amazlet on 08.03.12
今村 治華
南方新社 (2003/12)
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posted by kozi at 03:35| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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